マルカ林業では年間およそ10ヘクタールの皆伐を行い、5000立米の木材を生産しています。

 紀伊半島深部は地形が険しいため山腹に道路を開設することが難しく、大型の作業機械が林内に入ることができません。そのため数百mのワイヤーロープを張り林道まで木材を吊り出す架線集材が主となっています。

向こうの山へワイヤロープを張り渡し、伐採した木を吊り出してきます。

林道端まで引き上げたら、大型の重機で処理して出荷します。


 一方で比較的傾斜が緩やかな山林では小規模な森林作業道を開設して搬出間伐や択伐を行っています。間伐で森林の手入れを行うだけではなく、伐採した木を作業道を利用して搬出し販売することができます。

 また作業道があることで薪や炭に使う木材を搬出したり寺社仏閣用材や特殊材を伐採するなど、必要な木材が随時利用できるようになり、山林の価値を高めることにつながります。

込み入った木を間引いて成長を促します。

作業道で山林内へのアクセスが容易になり、利用価値が高まります。


 近年では、これまで手の入らなかった山林に高規格な林業専用道を開設することで、新たな伐採事業地も拡大しています。この林業専用道を起点に架線集材を行ったり、新たな森林作業道を開設することができるようになり、生産力のある森林が増加しています。

 さらには道ができることで奥地まで自動車でのアクセスが可能になるため、伐採後の更新や保育作業、巡視など管理のためにも有利になります。

大型トラックが通行可能な高規格道路

林業専用道からの架線集材