熱中症対策マニュアル
2026年6月22日作成
マルカ林業株式会社
【熱中症とは】
高温多湿な環境下で、発汗によって体内の水分や塩分が減少したり血液の流れが滞るなどして体温調節がうまく働かなくなり、体内に熱がこもることで起こる健康障害の総称。
【熱中症の症状】
めまい、失神、筋肉痛、筋肉の硬直、大量の発汗、頭痛、不快感、吐き気、嘔吐、倦怠感、虚脱感、意識障害、痙攣、手足の運動障害、高体温症など様々な症状が見られる。
「熱失神」 暑熱環境で皮膚血流が著しく増加し、脳への血流が減少することで起こる立ちくらみ
「熱けいれん」 発汗による塩分不足のために生じるこむら返りや筋肉痛
「熱疲労」 脱水による全身のだるさや集中力の低下。頭痛・不快感・吐き気・嘔吐など
「熱射病」 熱疲労が進行し、中枢神経症状や腎臓・肝機能障害が起こった危険な状態。ふらつき・意識障害・ひきつけなど。
【熱中症の分類】
Ⅰ度 めまい・立ちくらみ、生あくび、大量の発汗、筋肉痛、こむら返り(熱失神・熱けいれん)
→応急処置と見守り
Ⅱ度 頭痛、嘔吐、倦怠感、虚脱感、集中力・判断力の低下(熱疲労)
→医療機関での診療が必要
Ⅲ度 意識障害、けいれん発作
→直ちに医療機関へ搬送し治療・療養が必要
【熱中症が起こる要因】
「環境」 蒸し暑い環境・・・高温多湿無風、空調設備がない、体熱が放散しにくい服装、炎天下、照り返し、急に暑くなった日など
「作業」 負荷の高い作業・・・全身の筋力を使う、長時間作業、休憩が取れない、飲料を摂取できないなど
「人」 体調や持病・・・二日酔い、寝不足、下痢、持病、作業を開始した初日など
【熱中症の予防】
○暑さ指数 WBGT(湿球黒球温度)・・・熱中症予防を目的とした指標。気温・湿度・日射・輻射熱・風の要素を考慮した、体感的な暑さの指数
~25°:注意、 25~28°:警戒、 28~31°:厳重警戒、 31°~:危険
○暑熱順化 作業初日は身体への負担が大きい。暑さに慣れるまでは十分に休息を取りながら作業する。2週間ほどかけて徐々に身体を慣らす。日常生活の中で無理のない範囲で汗をかくようにするとよい。
○熱中症警戒アラート 前日夕方または当日早朝に県が発表する。テレビ・ラジオ・防災無線・SNSで発信している。
○健康管理 バランスの取れた食事、十分な睡眠、水分補給、適度な運動、大量の飲酒を控えるなど
○水分補給 休憩時間だけでなく作業中にも水分を取る。水分だけでは体内の塩分バランスが崩れて熱中症を発症するため、水分と塩分を同時に補給すること。
○休憩について 風通しの良い日陰。可能ならば空調の効いた環境が好ましい。できるだけ“こまめに”休憩して水分補給を行う。
【熱中症予防チェック】
○前日のチェック
仕事前日の飲酒は控えめに
ぐっすり眠る
熱中症警戒アラートの確認
○仕事前のチェック
よく眠れたか
食事をしたか
体調は良いか
二日酔いしていないか
WBGTの確認・・・31°をこえる場合は作業を控える
熱中症警戒アラートの確認
○仕事中のチェック
単独作業を避け、声をかけ合う
監督者は現場パトロールを行う
水分・塩分を補給する
こまめに休憩をとる
【熱中症を発症したら(疑いを含む)】
・直ちに作業を中止し、涼しい場所(風通しの良い日陰・冷房の効いた場所)へ移動する。
意識に異常がある場合は直ちに119番通報する。
・楽な体位にし、衣服を脱がせで身体を冷やす。
うちわや扇風機で風を当てる
あまり汗をかいていないようならば、ぬるい水で皮膚を濡らしながら冷やす
氷のうなどで首・脇の下・太ももの付け根などを冷やす
・水分と塩分を補給する。少量の塩分を加えた水か、経口補水液やスポーツドリンクがよい。
自力で水が飲めない場合は、誤嚥の危険があるため無理に飲ませず119番通報。
・軽症の場合は経過観察し、症状が改善しなければ医療機関へ搬送する。
搬送や経過観察の際には1人にしないこと。