マルカ林業 安全作業マニュアル

作業にあたって
  • 日頃から体調管理を心がけて健康の維持に努める。
  • 体調不良時は申し出るとともに無理な作業は控える。
  • 整理、整頓、清潔、清掃、習慣(しつけ)に努める。(5S)
  • 事業にかかる前に現地踏査を行って作業計画書を作成し、内容を周知する。
  • 現場ごとに作業責任者、安全衛生推進者を選任する。
  • 林内での作業は原則として複数人で行うものとし、単独での作業は避ける。
  • 各自当日の作業場所と内容を明らかにし、変更があった場合はすみやかに連絡し周知する。
  • 降雨・積雪・強風の際は原則として現場作業を行わない。
  • 作業時は携帯電話か無線機を全員が携帯し、常に連絡が取れるようにする。
  • 簡易救急セットを常に携帯し、社用車には担架を含めた救急セットを常備しておく。
  • 労働安全衛生法に基づく資格及び講習の受講を必要とする業務については、有資格者・修了者のみが当該業務に従事する。
  • 現場ごとに緊急時対応マニュアルを作成して内容を周知するとともに、現場の目立つ場所に掲示する。
  • 夏期・高温時は熱中症対策マニュアルに従って作業を行う。
現場への移動
  • 林道では落石・倒木・崩土・路盤の陥没・路肩の崩壊などに備えて速度を落として走行する。
  • 早朝・薄暮の時間帯や降雨・濃霧時は、対向車から発見されやすいよう前照灯を点灯する。
  • 林道走行時は路肩に寄りすぎないように注意する。
  • 見通しの悪いカーブは対向車に注意し、速度を落として道路の左寄りを走行する。
  • 車両を駐車するときは道幅が十分広く通行の妨げにならない箇所を選ぶ。
  • 急傾斜地や、カーブ・凸地など見通しの悪い箇所には駐車しない。
  • やむを得ず傾斜地に駐車する際は、駐車ブレーキを確実に引いた上でギアをローまたはバックに入れ、輪留めを掛ける。
  • 駐車車両から離れる際はドアロックをかける。
  • 冬期(12月~3月)は冬用タイヤを装着する。
現場での服装
  • 作業衣は袖じまりのよい長袖の上衣、裾じまりのよい長ズボンを着用し肌の露出を避ける。
  • 現場ではヘルメットを着用する。ヘルメットはぐらつかないように調整し、あごひもを確実にしめること。
  • 履物は足に合ったもので滑りにくいものを着用する。
  • 作業時は作業に適した手袋を着用する。
  • チェンソー・刈払機を使用する際は専用の防護衣を着用する。
  • 林内では目立ちやすい服装を心がけ、蜂に刺されないために黒色や色の濃い服装は控える。
  • 上衣の袖や裾が機械の回転部に巻き込まれる危険があるため、作業時は必ず前ボタン・ファスナーを閉じる。
  • ヘルメットや防護衣に損傷がないか定期的に確認し、異常がある場合は直ちに交換する。
作業前準備
  • 作業前にラジオ体操・ツールボックスミーティング(TBM)・危険予知活動(KYK)を行う。
  • TBMでは当日の作業内容と作業手順の確認をおこない、作業者間で周知する。
  • KYKでは当日の作業で予測される危険を1人1点挙げるとともに対応策を述べる。
  • 危険の予測と対応策はできるだけ具体的に。“危険なので気をつけます”ですまさないこと。
  • 作業地内の危険箇所(崖や急傾斜地・倒木や転石、浮石・蜂の巣ほか)に関する情報を周知し共有する。
林内歩行移動
  • 滑りにくい靴を着用し足元に十分注意し歩行する。
  • 機械、器具を携行する場合は刃部に必ずカバ-をしたうえで、作業者間の安全距離を保って歩く。
  • 転石や落下物の危険がある箇所では歩行者同士が斜面上下位置に並ばない。
  • 危険を発見した場合は全員に声をかけて注意を促す。
  • 自分の体力、慣れを過信せず、危険箇所は迂回する。
  • 転石などがある場合は不用意に下方に落とさない。やむを得ず落として処理するときは全員に声をかける。
  • 荷物は腰袋やリュックサックに入れ、できるだけ両手を空けておく。
作業合図について
  • 作業前に手信号・合図の確認を行う。
  • 合図は指名された者1人が指定の方法で行い、その他の者が勝手な合図をしない。
  • 合図を出す前に自身の安全を確保する。
  • 見通しの悪い箇所では無線を使う。
  • 合図が十分に確認できなかった場合は再確認する。
  • 危険を伴う作業の際は必ず復唱すること。
  • 合図があるまでは動かず待機し、自身の判断で行動しない。
  • 合図が十分に聞き取れない・理解できない場合は必ず確認し、見込で行動しないこと。
道具、機械の取り扱い
  • 日頃から手入れをし、整備された状態を保つ。
  • 刃物を携行するときは刃にカバーを掛ける。
  • 作業終了後は使用した機械器具の整備・点検を行い、所定の場所に保管する。
  • 故障や不備が発生した場合はすみやかに対処し、誤って持ち出さないようにする。
  • 燃料は消防法令で定められた基準をクリアした容器で保管・携行する。
  • 燃料をペットボトルで携行することは禁止。専用の容器を使うこと。
  • 危険を伴う故障・不備については全員で周知し、対処するまで使用できないような措置をとる。
チェンソーの取扱
  • 作業開始前に試運転を行い、スイッチやスロットル、チェンブレーキが正常に作動することを確認する。
  • 始動後にエンジンの回転が安定しているか、異常振動がないかなど確認し、異常があれば使用しない。
  • 作業の際は、フェイスガード・イヤマフ付ヘルメット、防護ズボン、防護ブーツ、防振手袋を着用する。
  • 刃は常によく切れる状態を保つ。切れなくなったら交換または目立てをし、刃が切れない状態で無理な作業を行わない。
  • チェンブレーキを積極的に使用し、切削時以外は常時ブレーキを掛ける。
  • 歩行移動時はエンジンを停止するかチェンブレーキを掛け、ソーチェンの停止を確認する。
  • エンジンの始動はブレーキを掛けた上で、チェンソーを地面に置いて足で押さえるか股に挟んだ状態で行い、落としがけはしない。
  • 作業時はチェンソーの両ハンドルを確実に保持する。
  • 腰から下での作業を基本とし、高い位置で扱わない。
  • 切削作業時はチェンソーを腕だけで支えるのではなく、本体を木や膝に乗せて重さを分散させるよう扱う。
  • チェンブレーキは切削作業直前に左手で引いて解除し、作業が完了したら左手甲で押して作動させる。
  • ハンドルから手を離す際は片手・短時間でもチェンブレーキをかける。
  • ハンドルの保持は両手ともに親指を回して確実に握ること。キックバックが起こった際に手が離れないようにするため。
  • チェンブレーキが掛かっていない状態での片手保持は禁止。
  • ソーチェンが惰性でまわっている時に目を離さない、手を離さないこと。
刈払機の取扱
  • 作業開始前に試運転を行い、スイッチやスロットルが正常に作動することを確認する。
  • 始動後にエンジンの回転が安定しているか、異常振動がないかなど確認し、異常があれば使用しない。
  • 刈払機は、緊急離脱装置・飛散防止装置・ストラップを備えたものを使用する。
  • 取扱の際は、フェイスガード・イヤマフ付ヘルメット、防振手袋、安全靴を着用する。
  • 刃は常によく切れる状態を保つ。切れなくなった場合は速やかに交換するなどし、刃が切れない状態で無理な作業を行わない。
  • エンジンを始動する前に半径5m以内の危険区域に人がいないこと、スロットルレバーが戻っていること、刈刃が地面や障害物に触れていないことを確認する。
  • 刈払機のストラップを肩に掛けてハンドルを両手でしっかり保持し、安定した足場を確保してから作業する。
  • 刈り払う際は、刈刃の正面から左の、前から1/3幅の範囲を使って右から左へ刈り払うようにする。
  • 大振り、往復刈りでの刈り払いはしない。
  • 移動する際は必ずエンジンを停止して刃の回転を完全に止めたうえ、周囲に人がいないことを確認する。
  • 作業中は周囲からの安全距離5mを厳守し、他者に近づかない・近づかせない。
  • 作業者に近づく際は離れた場所から合図をして気づかせ、エンジンを止めて刃の回転が完全に停止したことを確認してから近づく。
  • 刈刃に絡まったものを外す時など、刈刃に触れる際は必ずエンジンを停止すること。
  • エンジン停止後も惰性で回る刃に注意。回転が完全に止まるまで決して目を離さないこと。
バックホウ・グラップルの取扱
  • 作業前に作業装置や足回りのチェックを行い、摩耗の状態や破損がないことを確認する。
  • 指導前にエンジンオイルと冷却水の量を確認する。
  • 作動箇所には毎日給脂を行う。
  • 傾斜地では排土板を下方に向けて接地させ車体を安定させる。
  • 旋回時はできるだけアームを縮めた状態でゆっくりと動かす。
  • 側方での作業は最も不安定になるため、アームを伸ばした状態での高負荷作業は行わない。
  • 作業半径内には立ち入らない・立ち入らせない。やむを得ず立ち入る際にはかならず合図をして互いに確認し作業を止める。
  • 作業中に運転席を離れる場合は必ず安全レバーをロックする。
  • 作業終了後は機体を水平な場所に止めてアームを下ろし排土板を接地させる。
  • 路盤に石が埋まっていたり路面が凸型で天秤状になる箇所は機体が不安定になるため直ちに修正すること。
  • 傾斜地での旋回は転倒の危険が高まるので特に慎重に行うこと。
  • 傾斜地で重い荷を持って旋回すると惰性で止まらなくなることがあるため特に注意。
  • アタッチメントや掴んだ木材がキャビンに当たる危険があるので、近接させる際はゆっくり操作する。
クローラダンプの取扱
  • 作業前に足回りのチェックを行い、摩耗の状態や破損がないかの確認を行う。
  • 転輪の支持部には定期的に給脂を行う。
  • 作業時は車両後方など死角には立ち入らない・立ち入らせない。
  • 走行時は運転席に着座し、席外からあるいは不安定な体勢での操作をしない。
  • 荷台を上げた状態で荷台下に入るときは必ず安全棒を立てる。
  • 下り坂では速度超過に注意し、スロットルは半開以下にしてゆっくりと下る。
  • 運転席を離れるときは必ず駐車ブレーキをかける。
  • 作業終了後は、機体を水平な場所に止めて駐車ブレーキをかける。
  • 積載時は後方視界が遮られるので後退する際はとくに注意する。
フォークリフトの取扱
  • 作業前に運行前点検を行い、異常箇所がないことを確かめる。
  • 荷のバランスを考慮し重心が中央にくるようにすくう。
  • 荷を高く掲げた状態で走行しない。やむを得ない場合は周囲の安全を確認した上で十分に減速する。
  • 荷を積んで降坂するときはバックで運転する。
  • フォークやパレットに人を乗せない。
  • フォークや荷の下には絶対に立ち入らない・立ち入らせない。
  • 運転席を離れるときは駐車ブレーキをかける
  • 外輪差により後輪に巻き込まれる危険があるため注意すること。
天井クレーンの取扱
  • ワイヤロープに規定を超える摩耗や損傷を発見した際は直ちに作業を中止し、補修や交換を行う。
  • 吊り荷の下には絶対に立ち入らない。立ち入らせない。
  • 荷掛は吊り荷の重心を見きわめた上で確実に行い、吊り上げる際には地切りをした後に安定を確認する。
  • 吊り荷が振り子状態にならないよう注意。振り子になった場合は収まるまで走行させない。
  • 吊り荷は落下するものと予測して操作する。重量物を吊った時は近寄らず距離を保つこと。
  • 重量物を吊る際は荷に直接触れずにロープを用いて制動する。
集材機の取扱
  • 作業前に始業点検を行い、異常がないことを確かめる。
  • 設置に当たっては堅固なアンカーを確保するとともに水平を保つ
  • 荷を吊った状態で運転席を離れない。
  • 急激な発進や制動をしない。
  • ワイヤロープが乱巻きになった状態で巻き取らない。
  • 荷掛者との合図連絡は特に密に行い、聞き取れなかった場合は必ず再確認する。
  • 作業中にワイヤロープに異常を感じた際は直ちに停止し確認を行う。
  • ワイヤロープは切れるものと予測して行動する。不用意に近づいたり内角に入ったりしないこと。