• 広葉樹植栽試験地

上湯川山林は、有田川の支流である湯川川の源流域に広がるおよそ840haの山林です。ここは1926(大正15)年から2025年(令和7)に至る99年間にわたって京都大学の研究林として学術研究や実地演習のために利用されてきました。古くから人工造林が行われてきた一方で手つかずの天然林も残されており、中間温帯に見られるモミ・ツガ林や、さらに標高の高い場所ではブナ林などの貴重な植物群落もみられます。


上湯川山林では昭和初期から人工造林が行われ、人工林の教育研究の場として利用されました。大規模な皆伐再造林が行われなくなってからは、造林地の保育管理が施業の中心となっています。

90年生を超える高齢林分も多く存在します。

流域全体が非常に急峻な地形ですが、人工林率は50%をこえています。

上湯川山林はその大半が中間温帯から冷温帯とよばれるエリアに含まれますが、ここにはこのエリア本来の植生とされるモミ・ツガ林やブナ林が残されています。

この地域の原生的自然を残すこの森は、和歌山県レッドデータブックにも記載されている貴重な天然林です。