除伐および保育間伐作業の安全手順および注意事項
除伐及び保育間伐は、成長の見込めない劣勢木や主林木の成長を妨げる不要樹種を対象として伐採し、形質のよい主林木の成長を促すことを目的とする。そのため伐採対象とならない樹木や灌木、低木については安全作業の妨げにならない限り伐採せずに残す。
- 目的樹種のうち枯れ木、病虫害木、キズ木、暴れ木、曲り木から優先的に伐採木を選定し、全体の本数伐採率が20~25%となるようにする。
- 立木本数が少ない箇所では雑木の伐採にとどめるなどし、対象地全体で残存木の分布が平準化するよう心がける。
- 作業前に各人の作業位置と作業進行方向の打合せを行い、お互いが上下・近接の状態にならないようにする。
- 作業中は互いの位置に注意を払い、作業間隔を十分にとって樹高の2倍の距離内に立ち入らない・立ち入らせない。
除伐および保育間伐の作業手順は以下のとおり
- 伐倒前には周囲の確認を行い、安定した足場を確保するとともに危険範囲内に他者が立ち入らないことを確かめる。
- 伐倒方向、伐倒木の状態、退避箇所を指さし確認する。
- 伐倒はできるだけ低い位置で行う。
- かかり木になった場合は決して放置せず、速やかに処理する。
- かかり木を倒す際はロープや木回しを用いて一本ずつ倒すこととし、かかられた木を伐ったり浴びせ倒しは決してしない。
- 急傾斜地では伐倒木の滑落移動を防ぐため、できるだけ横方向や斜め方向へ伐倒する。
- 伐倒した木は幹を2mから6m程度に玉切り、大きな枝は切り払うなどして、確実に接地させて安定させる。